今日は雨が降るようなので実に久しぶりに読んだ本の紹介をしてみたいと思います。
昔たくさん小説を読んでいた頃ですが、 鴎外の娘、森茉莉の文章にクラクラと酔っ払った時がありました。
実家の庭の花のことを書いた文章です。
「父の帽子」だったか、「父の居所」だったか を忘れましたが、咲き乱れる花々の香りにむせかえるような思いを覚えた本当に美しい文章でした。
さすが名家のお育ちは違うわと溜め息をついたものです。
で、そのバックグラウンドをつぶさに解き明かしてくれた!のがこの本です。
何でも鴎外の全作品の中に現れる植物の種類はなんと410種ほどだそうです。
森鴎外、無類のお花好き、庭好きで、ストレスを抱えると?庭造りに没頭したようです。
今、居宅だった観潮楼はどうなっているのかな。東京文京区にありましたが、よもや子規庵のように撤去されることがあってはならないです。
鷗外は来るイングリッシュガーデンの流行を百年前にいち早く採り入れた?かどうか、その魅力に注目していたことが書かれてありました。
鴎外の楽しんだ庭は和風の庭じゃなくて花々が咲き乱れるものだったのです。
うっとり。。
鷗外は漱石に比べると自分の生活を文学より大切にした堅物で保守的な印象がありますが、やはり優しい心根の人間には違いなかったのですね。
必死で心を保っていたのだなあ。。なんて。
(余談ですが、子規庵は不幸にも鶯谷のラブホテル街のど真ん中に有りました。そこだけ別世界で、子規庵自体は良い場所でしたが、行くのが大変でした。小さな庭も本当に良かったですが。撤去されたのも場所柄かなあ)
おまけ。近所の雨濡れ昼顔。
近所のピンクのエゴの花。白花の方が清楚かも。。
そら豆とジャムと新書が一包み
ではでは鴎外もビックリ。
今日も岡本太郎様の出現です。せーの!
へいわをよぶぞう