千日紅。
スマホカメラの調子が悪いので困っています。夜、暗闇の中でカラスウリの花を撮ろうとしてシャッターボタンを切ったのが悪かったようです。AI が搭載されていると説明されてありましたが賢すぎるのも融通が利かなくなるのかな。
さてですが、
この間、西洋美術館に行った時、ギュスターヴ ·モローの「聖なる象」という水彩画が気に入って、絵はがきを買いました。
インドのガンジス川を思わせる水辺で、マンドリンのような楽器を手にした女の楽人を乗せて、大きな象が、ゆったりと歩いている絵です。
花や布や凝った飾りに彩られた象には、楽人の後ろにも、インド風の豪華な祠のようなものが乗っています。
祠の中には神様がいらっしゃるのでしょう。
その周りを色とりどりの羽を付けた四人の天使が集まっています。
西洋風とも東洋風ともつかない感じの天使です。
時刻は夕方なのか明け方なのか、青空の下がぼんやりと赤く染まっています。
水面に空の色が映っています。
象の足元には睡蓮かハスの花、もしかするとインドハマユウの花が咲いてるように見えます。
遠い岸辺には神殿か宮殿か廃墟か、よくわからない大きな建物が見えます。
鳥の姿もあります。
「聖なる象」という題名ですから、何かの物語が背景にあるのかもしれません。
見ていると夢の中にいるような気持ちがします。
花の匂いや暖かい濁った水の匂いもしてくるようです。
きっと、人によっては、歌声や音楽も聞こえてくることでしょう。
夏の午後の何もやる気がしない時、ぼーっと見るのに良いような気がします。
この絵は神様の絵でしょうから、ずっと見ていると、何か良いことを思いつくかもしれません。
うん?どっかで誰かがこの絵のことをこんな風に説明した文章を読んだことがあるような気がします。
私ってばオリジナリティがないかも。
象の跡辿ってをりぬ月の夢